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プラトニック 最終回 感想 [プラトニック]

プラトニック(NHK BSプレミアムドラマ) 最終回(第8話) 「オネスティ」 感想(あらすじネタバレ含む)
壮絶な結末となったこの最終回
本当にいろいろ考えさせられる最終回でした
でも、やっぱり素晴らしいドラマでした
久々にめぐり合えた「早く続きが見たい」とビリビリと引きつけられるようなドラマ
NHKのBSプレミアムドラマは前から質が高いと思っていましたがますますその思いを強くしました


結婚記念日を終えた沙良(中山美穂)と青年(堂本剛/KinKi Kids)はまだ今後の事を話していない様子
二日酔いで起きれない青年の顔を幸せそうに眺める沙良
沙良は青年を置いて紗莉(永野芽郁)の見舞いに行く
未だに刹那の愛に生きる2人


紗莉の病室には先だって広末(前田公輝)が見舞いに来ていてなぜかリコーダーを吹いているわけのわからない状態(笑)
しかし紗莉は何か思いつめた表情で突然服を脱ぎ始めます
広末は戸惑い目をそらしても「ちゃんと見て」と紗莉は訴えます
さらに「触ってみて」とまで促す紗莉


「私ドクター以外に触られたり見られたりしたことなかった。これからもずっと・・・」と語る紗莉
さらに「キスして」とまで言いだす紗莉
広末は成人してる大人として紗莉に対して「そういうのは大人になってやっつけじゃなく好きな相手としなよ」と促すが、紗莉は「したら好きになるかも。順番とか・・・とやかく言ってる立場じゃないし」と明らかに何か焦っているような紗莉
「これからもずっと・・・」という言葉にこのドラマ風の表現で言えば「諦念」まで生じてきてしまっています


広末は紗莉の生存を予知能力で見る事が出来る立場なんだからここは大人なんだからきっぱり断るべきだと思うけど・・・14才の誘惑に負けたのか紗莉に同情したのかはともかく21才はキスをしてしまいます
ただこれ年齢差的に問題があるんじゃないのかなぁ
そもそも広末は母親の沙良のことも「お願いしたい」と言ってたくらいだし女なら誰でもいいのか見境なさすぎる
それだったら3話の遼(松井健太)を再登場させてそうしたほうがよかったような・・・
キスの時紗莉の心臓の鼓動が早くなっている音が流れる


ここで場面が病院へ向かう沙良のシーンに切り替わる
「彼は普通に戻って来てくれた。彼はいなくならない。自分自身の意思として決して私から離れたりしない。そのこと以上に大切なことなどなかった。何も話してくれなかったけど、それでいい。明日もただ今日と同じような日が続くなら」と心でつぶやく沙良
沙良は未来の確保・確約ではなく「今」を大事にする姿勢を貫く


ここで紗莉の病室に戻る
紗莉はキスをしたことでまた発作を起こしていた
3話の遼との時もそうだったけどやっぱり気持ちが昂ると発作が起きてしまうようで
沙良は広末に何があったのか問い詰める
広末は「いや別に・・・」とキスしたことは隠す大人として問題な姿勢を示すものの、「彼女おかしいんですよ、投げやりというか自暴自棄みたいになっていて・・・」と紗莉の変化を沙良に伝える


ここで前回予告映像で流された紗莉に呼吸器を当てるシーンや花を落とすシーンが流れる
ここでこれが流れるってことはやっぱり紗莉の死はなさそう
前回、紗莉と広末が「握手未遂」で終わったり、公式HPのあらすじに「悲劇が起こる」とあったからてっきり紗莉が死んでしまうのではないかと思っていました
まだこの時点では結末まではわからないけどここでこの映像を使った後でまた紗莉に「悲劇」が起こることは考えにくいから・・・


場面は変わり都築(野村麻純)の部屋に青年がやって来る
青年と都築が絡むのは久しぶり
青年は遠回しに和久(小泉孝太郎)と別れるよう進言する
都築は和久が妻と別れることも期待している様子
「よせよ、そんなこと望んでもいないくせに」と青年


「私の望みがあなたにわかる?」と都築
「わからないし、興味もない」と青年
都築はガッカリしたような表情で「でしょうね、あなたは世界中の誰にも興味はなさそう」と返す
「そんなことはない。狭い世界だけど・・・大切に思う人はいる」と青年
「奥さんの事?」と問う都築に「あぁ」と返す青年
世界中の誰よりきっと・・・


「お幸せね」ともう完全に青年の事は諦めるしかないと観念したような都築
「うん、ありがとう」と青年


紗莉の病室にやって来た武彦(吉田栄作)
「奴(青年)が手術を受ければ助かる可能性がある。つまり自分の心臓移植がおじゃんになった。人の幸運を喜ばなきゃいけない自分と、自分の不幸を嘆く自分との間で葛藤があったんだろう」と心理学者顔負けの完璧な心理分析をする武彦
前回、青年が助かるかもしれないという話を聞いた時に素直に喜んでいた紗莉だけど、やっぱりあれだけ期待させられた話(心臓移植で自由に走り回れるようになること)がなくなって落胆しないわけがないし無理もない話


沙良は「紗莉はそんな子じゃないわ」と言うが武彦に「じゃあどんな子だ?素直で・・・天使みたいな子か?」と問い返され返答に窮してしまう
武彦は部屋のテレビモニターをその大きな手でわしづかみにして「ここにいても情報はいくらでもこいつから入って来る。自分と同世代の子が元気で楽しそうにはしゃぐ姿がな。羨ましくて・・・妬ましい、それが普通の感情だろ」と非常に説得力のあるお言葉に沙良も納得する


武彦は来月まで取り組むデカいプロジェクトが終わったら辞表を出すと沙良に告げる
そしてマンションを売り退職金や仕事の人脈を当たっての借金で金を作ってアメリカに行き紗莉の心臓移植手術を受けさせるとブチ上げます
「ドナー登録してる脳死者が近場に出るまで待つなんて気の遠くなるような話は紗莉には酷だ」と続ける武彦
ただここ「“沙良”には酷だ」って言っちゃってますよね(笑)
まー武彦をフォローするわけじゃないけど似た名前だと間違えて言ってしまうことは現実でもありますからね


そんな「NG飛ばし」はともかく(笑)、なぜアメリカなのかということですが、アメリカなら日本と違って「金さえ積めば」ドナーの順番待ちを飛ばしてでも臓器移植手術が受けられるんです
アメリカじゃなく中国とか東南アジアでも可能でそちらの国々の方が安いですが技術的に信頼度が落ち移植手術のミスや失敗も多く、金はかかるものの技術はしっかりしているアメリカが一番信頼できるわけです
武彦が「アホみてぇに金はかかるが」と言っているのはその為です
よく小さい女の子の心臓移植のためのカンパを求めているドキュメントとか見たことありません?


金額はウン千万が相場でしたが今は向こうもドナー不足が深刻化して来たりした背景などいろいろあり億の単位まで跳ね上がっていると聞きます
それでも日本ではドナー不足は深刻で何年も・・・下手したら紗莉みたいに何十年も順番待ちしなければならず、当然その順番が来るまでに間に合わず・・・という悲しい悲劇も多数あるわけです
アメリカは金がなければ救急車も呼べないある意味シビアな国ですが、逆に言えば金さえ積めば日本では認められない医療(たとえば“痩せ薬”はアメリカにはあります)処置を受けられる国なんです


話が大きく反れましたが、前回武彦はこの思いを紗莉にも伝えていました
つまり紗莉にとっては青年の心臓移植がダメになってもまだアメリカで移植手術を受けられるという道も提示されていたわけです
しかしそれでも紗莉は今回自暴自棄になっていたのはなぜなのか
それはやはり一度「期待してしまったから」でしょう


人間の感情の針は普段は真ん中(ニュートラル)に位置していても、何かのきっかけでプラスかマイナスに事前にブレてしまうことがある
そして結果がそれと真逆な事になると感情の針の振り幅が大きくなる事で感情も大きく揺れるんです
紗莉は青年の心臓に手を当てて「海岸を走れるようになる」と話をして自分の夢が実現できる期待で感情がプラスに振り切っていました


しかし、青年が助かる可能性が出てきたことで逆に自分が助かる道も自分の夢もまた一気に遠のいてしまい、ここで感情が一気にプラスからマイナスに振り切れる
プラスからマイナスに大きな振り幅で動いたことでショックが通常より大きくなったわけです
最初から「期待」をしていなければ感情の針はニュートラルからマイナスに動くだけでそこまで落胆も大きくない
しかし今回はプラスまで降り切れてから一気に180℃マイナスまで振り切れた
「ぬか喜び」の最も大きな例と言えるでしょう
この場合の「ぬか喜び」はプラスが自分の生で、マイナスが自分の死であるとてつもない振り幅なんです
拾った宝くじの当選に大喜びしたが、良く見たら有効期限切れだったという例よりもさらに大きな振り幅でしょう


だからショックもより大きなものとなり、自暴自棄となった紗莉は沙良や武彦の前では見せられない感情を広末にさらけ出したということでしょう
わずか14才の身にはとても辛い事であることは想像に難くありません


武彦は沙良に「母親として」アメリカについてくるよう求めます
戸惑う沙良に「それともこっちに残るか?若い男と。娘の事なんか忘れちまってよ」と言い放ち、
「それならそれでかまわない。そんな女ならオレの方もお前への未練なんて消え失せる」と武彦


場面は変わってまた都築の部屋
和久が激しくノックしても都築は中に入れようとしない
青年の言葉が効いたのか和久との別れを決めた様子の都築
遠回しに妻と別れる気があるのか探る都築
しかし和久は不倫男の常套句のようにあれこれ言い訳して「いつか別れるから」と結論を先延ばしにしようとする
当然都築は突き放す


傷心の和久は青年のベッドに転がり込み涙を流しながら眠りにつく
青年は沙良にもあっさり和久と都築の不倫関係の事も話してしまっているようで
しかし沙良もあっさりしてるようで不倫のことも都築の事も大きく気にしていない様子
都築は傷をなめ合える相手を求めていて、相手の傷が深ければ深いほど自分の傷も長く舐めてもらえると考えていると語る青年


「それはただの共依存で恋でも愛でもない別のものだ」と語る青年
「相手に条件を付けてはダメよね。年齢や見た目、年収から入ってうまくいくカップルっていないと思う」と沙良
「やっぱフィーリングですかね、お姉さま」とおどける青年
「相手の欠点すら可愛いと思わないとダメよね、僕ちゃん」とおどけて返す沙良
おどけてるけど実に深い言葉の応酬


「女はときめく恋だけに生きる」と沙良
あ!
「ときめく」で今思い出したけどオレの実家に「中山美穂のトキメキハイスクール」ってファミコンゲームあった!
中山美穂のアイドル時代のゲームみたいなんですが
当時何がなんだかさっぱりわからずやってました
アイドル時代の中山美穂はあまり詳しく知らないんですよね(^^ゞ
ワックワクさせてよ~♪ってフレーズくらいしか・・・
あとは毎度お騒がせしますというドラマに出てたってこととそのドラマの主題歌がCCBというグループのものとか
あの曲いい曲ですよね
ロマンティックが止まらない・・・か・・・


再三話があちこち逸れて申し訳ないです(>_<)
でもがまんできないんです(´~`)
とにかく「女はときめく恋だけに生きる」と言い切る沙良
「マーサさん(加賀まりこ)だね」と青年
「今は・・・なんとなくわかる」と沙良
青年は「それは嘘だ」と言う
そして「今は・・・とってもよくわかる(でしょ?)」と笑顔で返す青年
沙良は本当に嬉しそうな表情で「そうね」と返す


翌日、武彦と会う青年
「どうしてノコノコ戻ってきたんだ。このまま消えていい。オレはそう言ってやったはずだ」と武彦
相変わらず青年は武彦の舌峰鋭い言葉の数々をのらりくらりと交わす展開
武彦は沙良と紗莉を心臓移植のためにアメリカに連れて行くと青年に告げる
その横をやたらとヘロヘロにバテながらランニング中の女子中学生か女子高生が通り過ぎていくのが何となくツボにはまった(笑)


沙良には母親としての役目を果たせと言ったが女としての自分は捨てろとまでは言えなかったと語る武彦
「ズルいですね」と返す青年
当然ブチ切れた武彦は「ズルいのはてめぇだこの詐欺野郎が!」と相変わらず江戸っ子のべらんめぇ口調で声を荒げる
このドラマの吉田栄作の江戸っ子口調はキャラ作りの一環なんだろうか(笑)


「娘に心臓やるって騙して、その母親たらし込んだんだ」と突きつける武彦
「その時点では腫瘍の変化はわかりませんでした」と弁明をする青年
「投資で損させた奴の言い分だな。“その時点で株が暴落することはわかりませんでした”か?それによって首くくる人間を目の前にしてな」と適当なのかムリのあるのかわからない微妙な例えをする武彦
でもやっぱり頭がいいからそんな返しが瞬時に出てくるんでしょうね


「結果論ですが、そのことは私も心苦しく思っています」と青年
武彦は「そのバカ丁寧な喋り方やめろ!イライラすらぁ」とまたも激昂
本当に沸点が低い性格の武彦
演じる吉田栄作本人もやっぱ気性が荒い性格なんでしょうか
あんな可愛い妻(平子理沙)がいるということだけでも本当にうらやましくて仕方ない・・・


「とにかく近いうちお前は沙良からお払い箱になる」と武彦
「まさか、戸籍上も夫婦ですよ。れっきとした」と青年
何を言ってものらりくらりとつかみどころなくかわし続ける青年に武彦も調子がくるってしまう
青年は武彦に香水をプレゼントする
そして「オレ、あなたのこと嫌いじゃないんです」と初めて武彦に告白をする


これまで散々酷い言葉を第1話から一貫してかけつづけてきた武彦
それでも「嫌いじゃない」と言われたことで心がほだされたのか?
そしてプレゼントされた香水の香りに酔ったのか急に武彦から怒気が抜ける
やっぱり武彦も愛を求めていた性格なのかもしれませんね
だから尖がって突っ張った言葉ばかり出てしまう


「できりゃあよ、同じ女争いたくなかったってか」と丸みを帯びた声で話す武彦
「えぇ、本当に」と返す青年
ここで立ち去ろうとする青年を呼び止めて「送るぜ」と声をかける武彦
「時には恥ずかしげもなく愛を語るのもいい。天気もいいんで歩きます」と告げ去っていく青年
なんとなくわだかまりが取れたような表情の武彦


沙良は倉田(尾美としのり)と会い未だに青年から腫瘍が小さくなった話を聞いていない事を明かす
倉田は青年も武彦経由で沙良がそのことを知っている事を知っていると指摘する
「それでも彼はあなたにまだ話していない」とつぶやく倉田
「私も事情を知っている。そのことを彼もまた知っている。でもやっぱりその話題は出さないと思います」と沙良
「緊張状態じゃないですか。息苦しい」と倉田


「いいえ、全然そんなふうじゃないんです。何も変わっていないんです。と、言うより私たちは二人とも一緒にいられるならそれでいい。今日と同じように明日がくればいい。彼のオペが成功して明日がずっと続くなら、それ以上の喜びはありません」と沙良


「だだ、紗莉ちゃんのことがある」と倉田
「彼のオペの話をすると当然娘の話になります。もしかすると私たちはそのことを避けているのかもしれません」と沙良
「そうやって暮らしていくのは辛くはありませんか?」と倉田
「少し冷たい母親かと思われるかもしれないですけど、娘の事は他に方法さえあれば」と沙良


「それがアメリカでのオペなんですね?」と倉田
「佐伯(武彦)は条件として私たちの離婚を暗に促しています。しかし私たちは離れたりしない。もちろん離婚もしない」と沙良


倉田は「これはあなたに言うべきか迷いましたが・・・」と前置きし青年が「オペを受けない選択肢もある(受けないかもしれない)」と言っていたことを沙良に告げる
「腫瘍が小さくなったとは言え、グリオブラストーマ(青年の脳腫瘍)が悪性の強いものであることに変わりはない。だから一刻も早く取り除くべきなのです」と青年は早く手術を受けなければ危険な状況でもあることを明かす
青年が沙良に腫瘍が小さくなったことを話さなかった理由がここではっきりしました
青年はやはり愛の為に・・・沙良の為にこれまでの予定通り死のうとしているんです・・・


その夜、あんだけ泣いてたのにあっさり立ち直った和久が団子のあんこを舐めています
和久は団子とかまんじゅうとか和菓子が好きですね
そして甘党(笑)
あんこ舐めてるヒマあったら都築の傷をなめてあげれば突き放されなくて済んだのに・・・
和久は武彦があの若さで取締役昇進の話もあったほどなのに職を捨ててまでアメリカに行くのは悲壮な覚悟だと語る
そこに青年が唐突に部屋に入って来て「理由はどうあれ紗莉ちゃんの手術に交換条件をつけるのはおかしな話じゃないですか?」と話しかける


「(武彦だけが犠牲を負うんじゃなく)痛みはみんなでわかちあうべきじゃないかって話さ」と和彦
すると突然「そうね!カズの言う通りだわ」と唐突に同調する沙良
和久は「でしょ?」と言ったものの沙良があまりにも露骨に同調することで戸惑い「え?」と問い返す
「何よりも優先すべきは紗莉のこと」と青年と愛を通い合わせてからは口にしなかった、「以前の沙良」の矜持のような言葉を放つ


沙良は紗莉がまた発作を起こしたと青年に告げる
そしてついに「あなたが物語の魔法使いじゃない。ましてや救世主でも。期待させた分ショックが大きかったみたい」とついにお互いがそのことを気づいていながらも“アンタッチャブル”だった青年の腫瘍問題に言及します


「表面上それ(ショック)は見せられない。あなたの腫瘍が小さくなってオペが可能になって命が助かる。そのことは人として喜ぶべきことなんだから・・・。でも佐伯(武彦)に指摘されて気づいた。お人形じゃない。あの子にだって感情はある。自分の心臓移植が遠のいた事実を嫌でもかみしめていかなきゃいけないんだから」と核心を全て話す沙良


「すっかり忘れてたわ。デリケートな娘の心の動きを。ついこの前まではそんな心の揺れが起こる事くらいたやすく理解してあげられてた。先回りしてケアしてあげられてた。母親だから・・・私は、母親“だった”から。いつの間にか私は・・・知らぬ間に私は・・・(女になっていた)」とここまで話し言葉に詰まる沙良
それを遮るように「いい距離感が持てるようにもなった。同性同士・・・女同士として娘と向かい合えて」と口を挟む青年


「命が全てよ・・・生きることが全てよ」と沙良
「そりゃそうだよね。死んだら元も子もない」と口を挟む和久
「あなたもそうよ。バカなこと考えるのはやめて」と青年に訴える沙良
「それどういうこと?」と和久
「倉田先生から聞いたわ、オペを受けない選択肢をあなたが・・・」と沙良


「今すぐ(オペの)手続きを」と求める沙良
「それだってたやすい手術じゃないんです。もし万が一失敗したら・・・死ぬのはまだいい。中途半端に生きながらえてしまったら紗莉ちゃんのドナーにもなれない」と青年
「紗莉のことはもう忘れて!オペが可能だと判断された場合、この国ではほとんど成功するそうよ」と沙良
「でも100%ではない」と明らかに手術に後ろ向きな青年


「何言ってるの?あなたの場合は一度諦めたことなのよ?諦めて、必死にその恐怖や絶望と向き合ってきたんでしょ?本当は、生きたくて・・・生きたくて・・・たとえ1%でも光があるなら喜んでオペを受けるべきだわ」と沙良
「あなたと出会う前ならその通りだ」と青年
「ちょっと待てよ!助かるはずの手術を拒否するなんて。それって自殺みたいなもんだろ!」と和久
前回は半ば死ねと言ってるのも同然な言葉を投げかけたくせに
「傍から見たらそうだけど、オレにとってはまるで違う」と最高にカッコいいセリフで返す堂本剛


「悪いけど・・・自己満足なヒロイズム(ヒーロー的行為)は迷惑だわ。それとも逃げてるの?もう一度やり直す事。再就職。今更社会復帰なんてできやしない?」と沙良
「違う。まるでそんな事とは・・・」と返す青年の言葉を遮って「だったら何?事情は変わったのよ。何も変わったの」とこのドラマで初めてここまで声を荒げる沙良
「あなたとは・・・離婚する」とついに別れまで切り出します


「夢から覚めたわ・・・。すっかり冷めた。私はどこか疲れていたのね。娘の母親としてストイックに生きることに疲れた。そこにフッとうたかたに夢を見たのよ。そこには偶然あなたがいた」と沙良
「偶然じゃない。互いに引き寄せられた運命の・・・」と言う青年の言葉を遮って「違うわ!誰でも良かったの。一時なにもかも忘れさせてくれる相手なら誰とでも。あなたじゃなくてもよかったの」と沙良
「それこそ違う」と青年は認めない


「バカンスは終わり。楽しかったわ。おかげさまで“充電”は完了した。感謝はしている。ありがとう、私の夢に付き合ってくれて。私は今朝目覚めたの。あなたも夢から覚めるのよ」と以前ベッドで青年が沙良の夢の中に入っていくという話を持ち出す沙良
「強制的に?」と青年
沙良は答えず病院に行ってしまう


和久は「あんな姉ちゃん初めてみたよ。オレらの親が離婚した時も紗莉のことでも見たことねーよ。あんたに死んでほしくねーんだよ」とやはり沙良があそこまで声を荒げるのは初めてであることを示唆
青年に会うまでの沙良は「温厚」という言葉を通り越して「感情がない」状態に近かった
しかしここでもしかしたら生まれて初めてかもしれないほど沙良は感情的になった
それは青年を愛しているからである
青年に死んでほしくないから・・・自分と別れることになっても生きてほしいから・・・


だから沙良は敢えて突き放した
そして青年も当然そのことはわかってる
この2人はいちいち言葉にしなくてもお互いの気持ちは全てわかりあえている関係なのである
しかし青年にとっては沙良と別れて生きることは死ぬよりも辛い事なのかもしれない・・・


沙良は紗莉に「あなたの心臓移植は必ず叶えるわ。約束する。普通の生活送れるようにする。学校行って・・・そうね、好きな人ができる。恋をするの。もしかしたら・・・何度も・・・何度でも」と語り掛ける
紗莉は「そんなにはいいよ」と笑って返す
「あなたも秘密の恋を持つといいわ。女がどんな辛い時でも幸せでいられる秘密の恋よ。誰かに聞かれても決して言ってはいけない。口にすると幻になってしまうから。最後に思い浮かべる顔は1つだけあるの」と語る
さすがに深すぎて紗莉はキョトンとしてサンドウィッチマン風に言えば「ちょっと何言ってるかわからない」状態


沙良はついに青年の退路を断って尻を叩く為か新しいパート女性の室岡(占部房子)を雇う
室岡はシングルマザーのようで、孤独で寂しい臼井(西原純)はさっそくラヴ・ロマンスを期待してかベタベタと露骨すぎるほどくっついてもう恋心(下心)丸見え状態
しかし室岡は臼井など完全に眼中にない様子
臼井の未来は広末に手を握ってもらってもロクなもんが見えなさそう
つか、沙良のことは完全に諦めたのね


更衣室では青年に広末が「紗莉ちゃんから聞きました。命が助かるって」と語りかける
自らの超能力の事は明かさず「まぁ・・・良かったっすね」と握手を求める広末
青年は「ありがとう」と言って手を握る
・・・・
退室した青年に最初に青年の未来を見た時と同じリアクション(固まる)になる広末
しかしすぐに頭をかいて吹っ切れたような表情するすごく微妙な対応
これめっちゃ気になる!
何が見えたか明かしてくれよ~!!
つか広末は前回から思わせぶりすぎる(笑)


青年はマーサ(雅子)に会いにくる
「生きることに意味なんて求めるんじゃないよ。そいつは男の悪い癖さ」と手術を受けようとしない青年の背中を押す
「女は違いますか?」と問う青年
「女は子を産む体だからね。元々存在そのものに意味があると図々しく考えている。図々しくて忘れっぽい。男が太刀打ちできるわけないよ」と相変わらず深いお言葉


「会わなくなってしまえば忘れますか?」と問う青年
「いずれはね。都合よく思い出すことはある。その時の気分次第さ」と雅子
「いずれにしても沙良はまた“母親”になることを選択した」と続けます
「あなたはその母親という檻から救い出してほしいと私に(言った)」と青年
「もう救い出したよ。前とは違う」とマーサ


「気分によってあなたを思い出して、上手にバランス取っていくんじゃないかな」と雅子
沙良の言っている「秘密の恋」のことに言及している
「もしかしてあなたも私に手術を受けさせるために敢えて突き放すような・・・」と青年
「生きるんだよ。手術を受けて、せわしない元の日常に戻ったら忘れちまうよ、あんただって」と雅子
「アタシと会うのもこれが最後」とやっぱり突き放します
この「生きるんだよ」は沙良本人が直接口にした方がよかったのに・・・


青年は「一曲踊って頂けますか?」と誘う
やはりテツ(尾藤イサオ)との思い出の曲でもある「テネシー・ワルツ」で踊る2人
「すべては幻さ。子供の頃に夢見てた。掴んだと思った瞬間消えてしまう」という言葉を残す雅子


青年が帰ると雅子はホテルのバーにいる沙良に電話して「今帰ったよ」と告げる
「私の所に来るって良くわかったわね」と続ける
「わかるわ・・・彼の事はなんでも」と沙良
「そうかい・・・」と寂しげに語る雅子の背中が切ない
ここが加賀まりこのクランクアップシーンでしょうね
背中で語るクランクアップシーンだなんてなんかカッコ良すぎ・・・


沙良のいるバーに武彦がやって来る
呼び出したのは沙良
「部屋を取ったわ」とあまりにもストレートすぎる沙良


ここで場面は替わり都築のボッタクリバーに和久が泥酔して酔いつぶれていた
結局都築を諦めきれないようで・・・
和久は会計を求めるが3200円という請求を見て「あれ?ここボッタクリじゃなかったっけ?」とキョドる和久


べろんべろんに酔っぱらって荒川に吐く和久
川汚すのはやめてくださいね
武彦が大暴れした翌日に所割の警部補を連れて接待で呑みに来たと明かす都築
これで報復行為も悪徳経営も潰したわけで
「強くて頭も良いだけでなく顔まで効くのねあんたの上司」と武彦のスーパーマンぶりを褒める都築
でもそのおかげであの店は正常会計になったわけです
でもいかにも安物のつまみとは言えあんだけ酔っぱらうほど飲んで3200円じゃ逆に安すぎでは(笑)
「そりゃあの人はオレとは次元が違う」と自らの甲斐性のなさや「男力」のなさを認める和久


都築は悪酔いしている和久を介抱しながらも「ボコボコに殴られて母性本能くすぐろうとしたんでしょ?痛いの嫌だから感覚なくなるまで飲んで」と言い放つ
「わかりやすくて・・・だっさいなぁ・・・」と和久
いやこれはわかりやすいというより都築の方が頭が良すぎる
妙に頭がいいんですよねこの都築と言う女性は


和久は妻に新しい男ができたことを明かす
離婚も決定的な状況の様子
慰謝料払うとか言ってるけど毎日真面目に仕事もしていない和久に慰謝料払えるんだろうか
でも都築はそんな情けな~い和久を見ていると「いいのかも」とつぶやく
「アンタ見てるとケツひっぱたいてやりたくなるから。自分の事で病んでるヒマがない」と和久の魅力(?)を認識した様子


都築は和久を支えながら部屋に連れていきます
これでこの2人は完全に結ばれるようで
以前紗莉が「彼(青年)が可哀想だから好きになったの?」と沙良に問い、沙良はそれを否定しました
でもこの場面の都築が和久を受け入れる気持ちになったのはそれに近い感情かもしれません
青年の言う自分と同じ不幸や闇を抱えている人間が好きという性質もあるかもしれませんが、
それ以上に「ケツひっぱたいてやる(この人は私がいないとダメなんだ)」という母性本能に近い感情でしょうか
年齢は都築の方が一回り以上年下ですがそれでも「和久(相手)のダメな姿(欠点)を可愛いと思える」という沙良も言及していた心境に至ったということでもあるのかもしれません


一方、青年は家に戻ると沙良が自分の欄を記入済な離婚届とバイト代の入った給料袋が置かれている
完全に別れを突きつける形で突き放そうとする沙良
青年に生きてほしいから・・・


青年は店を除くと臼井が「あれ?あんたもう店に出られないんだよね?」と話しかける
「大丈夫です今夜は」と青年
「じゃあ、オレ上がっちまうよ」と何の予定も約束もないくせに嬉しそうに帰る臼井


ホテルでは武彦と沙良が熱く抱き合いキスをする
しかし沙良は途中でやめてシャワー浴びてくると逃げるようにシャワールームへ
タバコをくゆらせて待つ武彦だが短気な性格だけあって待ちきれない様子


青年は夜勤に入る
しかしそこにバイクでやってきてフルフェイスヘルメットで顔を隠したコンビニ強盗がやってきて青年にナイフを突きつける
ここで映像が監視カメラの映像に切り替わり音声が途切れる
青年は金を渡そうとするフリをして抵抗する


監視カメラの映像が切り替わり映像の死角に2人が入る
しばらくすると強盗が慌てて逃げ去っていく
青年は・・・映像に入ってこない(死角から動かない)・・・


一方ホテルではシャワーを浴びた・・・と言うより途中からシャワーヘッドを落としていてロクにシャワーも浴びていない沙良が脱衣所のミラーの前ででカミソリを手に取る
前回予告で流れていたカミソリ自殺の映像である
しかしここで短気な武彦がノックもなしで脱衣所に入った事で間一髪沙良の自殺を阻止


沙良は自分が死んで自分の心臓を紗莉に提供しようとしたのである
青年に別れを告げて青年の命を救うと共に、自分の命を投げ出して紗莉の命も救う選択肢としてこの方法を選んだわけである
しかし当然自殺した親の臓器移植は法律で禁止されている
それでも「倉田先生ならきっと・・・」と沙良は考えたわけである


それでも武彦は「お前母親だろ。紗莉が助かっても(お前が)いなくなってどうする?術後だって大変だろ」と叱責する
「あなたがいるじゃない・・・」と力なく答える沙良
武彦はこれまで突っ張ってカッコつけて決して見せなかった弱み・・・「みっともない部分」をついにさらけ出す
大泣きで涙を流しながら「オレはお前を愛しているんだ・・・愛してるんだ!お前には届かなかったかもしれない。だけど・・・始まりからずっと・・・ずっとだ!」と号泣します


ここで倉田先生にケータイ着信が青年から入る
「先生・・・覚めたくない夢ってありますよね・・・」と息も絶え絶えで語りかける青年
「何があった?君、今どこにいる?」と場所と状況を確認した倉田は救急車を手配する
「覚めたくない・・・夢はある」とあくまで「夢の中」にこだわる青年
「刺されたのはどこだ?手で抜かないでナイフはそのままにしておきなさい」と指示する倉田


「(紗莉への心臓移植を)お願い・・・できますか?」と倉田に告げる青年
「バカな・・・何を言ってるんだ。気をしっかり持ちなさい」と倉田
しかし青年はケータイをそのまま床に置き、倉田に止められていたにも関わらずナイフを抜いてしまう
これで出血が止まらなくなってしまう
しかし青年は自らの心臓に手を当てて「彼女が・・・救ってくれたから・・・嬉しい」とつぶやく


「君・・・聞こえるか?返事をしなさい!」と電話口で叫ぶ倉田
「お願いです・・・だから・・・それでも・・・私は・・・僕は・・・オレも・・・彼女を救いたい。だってそこは・・・世界で2人だけの・・・」となかなか固定できない一人称を一通り並べて、そこまで話すと事切れる青年・・・


ホテルにいる武彦に紗莉の心臓移植オペの連絡が入る
「今からですか?」と驚くが「いえ大丈夫です。今から伺います。急な事態になる事は重々承知していましたから。娘も、私たちも」と返す武彦
通話時間的に短すぎるがカットが入ったかもしれない
とにかく通話で明らかに「事実」が伝えられたはず
心臓の提供者が強盗に刺殺された青年であることを


病院に向かうタクシーの車内
すさまじく頭のいい武彦は冷静に運転手にラジオを消す事を求める
沙良は「ドナーの人は?(どんな人?)」と問うが武彦は「交通事故で運ばれた患者がいて・・・」と嘘をつく
ラジオを消させたのも当然コンビニ強盗のニュースを沙良の耳に入れない為だ


病院に到着し、これから大手術に挑む紗莉に声をかける武彦と沙良
沙良はここで和久に「これから紗莉の心臓移植を・・・」と連絡を入れる
しかし沙良はここで絶句
和久から「事実」が伝えられたからである・・・


場面は切り替わり警察によってブルーシートを張られたコンビニ「4Uマート」に
野次馬が集まり、臼井が「“被害者”の男性と最後に話をされたのは何時頃ですか?」警察に質問を受けている
そこに和久と都築が来ていたのである
都築は既に泣いている・・・


沙良は病室のテレビでニュースを確認する
病室を飛び出しハイヒールを脱ぎ捨て裸足で駆け出す沙良
「耳に痛いほど静かな世界がありました。温かいひとすじのみかん色の光が差し込んでいます」という沙良の心のナレーションと共に音声が消え、駆け出して青年の元へかけつけようとする沙良を必死で止める武彦
この瞬間・・・沙良は母親であることより「女」であることを選びました
娘の命がけの超困難な心臓移植手術の付き添いよりも青年の元へ駆けつける事を本能的に選んだわけです


思えば青年が死ねば紗莉は心臓移植によって必ず助かるみたいな論調でした
しかし以前青年も言っていたようにこの手術は成功率もその後の生存率も極めて低い大変な手術なんです
沙良だって当然そのことは知っています
それでも沙良はそんな難しい手術に挑む娘に付き添う事も放棄して感情的に青年の元へ駆け出そうとします
駆けつけて何があるのか・・・
青年がいるのは遺体霊安室
つまりもう青年は死んでいるんです
それでも沙良は「母親」であることを捨て「女」として青年のそばにかけつけようとしたんです


そこに執刀着に着替えた倉田がやってきます
その倉田に奥からやってきた病院職員が「クーラーボックス」を手渡します
その中に入っているのは・・・言うまでもなく青年の心臓です
もしかしたらこれを見るまでは青年がまだ生きているのではとかすかな望みもあったのかもしれない
だからいてもたってもいられず沙良は青年の元へ駆けつけようとした
しかしこのクーラーボックスを見た時点で沙良は完全に「諦念」の表情になり力が抜けていきます・・・


倉田は眼光見開き厳しい表情を沙良に向けてから手術室へ
自殺による臓器移植は認められないのと同様に、
殺人事件の被害者の臓器を移植するなど尚更認められそうもないでしょう
検死・検安もあるでしょうし
どうやって警察を説得したのかわかりませんがこの目力と倉田の名声と権威で警察は納得させたんでしょう
クーラーボックスを持ってきた白衣の人物は法医・監察医だったのかもしれませんね


ここでまた沙良の心のナレーションの続きが入ります
「そこにはキラキラと美しい小さな泉もあります。私たちは2人とも裸のままで、心はとても満たされています。神様、これは夢ですか?」と青年の元へかけつけようと激しく取り乱す沙良がスローで描かれながら・・・


そしてついにこの最終回のED(エンディングテーマ)が流れます
やはり最後はビリー・ジョエルの「オネスティ」
この最終回のサブタイトルでもあります


毎回エンディングでは過去のエピソードや印象的かつ象徴的なシーンが流されてきましたが、
今回はついに先ほどの店内監視カメラの死角にあった青年と強盗の最後の姿を捉えていた監視カメラ映像が流されます


激しくもみ合う2人
青年は強盗の腕をつかみナイフで刺されないように必死に防御していました
しかし・・・
青年は突然掴んでいた強盗の腕を「パッ」と話します
強盗自身は結構小心者みたいな描写で殺意はそこまで強くなかったようですがもみ合っていたところをいきなり手を離された弾みのような感じで腹を刺してしまいました


どう見ても青年が自ら死を選んだ形です
自殺です
さらに言えば倉田に止められていたナイフを抜く行為も「ダメ押し」です
完全に自殺です
しかし青年に言わせれば「傍から見たらそうだけど、オレにとってはまるで違う」ということなんでしょう
沙良との2人だけの世界
「あなたが(私の)夢の中にいる限り。私は目覚めないから」と言っていた沙良の言葉
青年は「覚めたくない夢」の中で永遠に暮らす道を選んだと考えることもできるでしょう


愛する女の為なら死ねる・・・
お前の為なら死ねる・・・
そこまで思えるほど愛する相手と出会えたら男は本当に幸せなんです
文字通り命がけの愛だったんでしょう
「沙良が救ってくれた・・・だから・・・嬉しい」という言葉からそれを感じました
そして沙良の為に自分が死ぬことで沙良の中では永遠に生き続ける事ができる
沙良と別れて生きるのは死ぬより辛い事
それほどまでに青年は沙良を愛していたんです


一方で紗莉の手術は無事成功したようで紗莉は元気に海岸を走っています
夢が叶った紗莉を嬉しそうに見つめる沙良
そして武彦も沙良を抱きしめ喜びを分かち合います
どうやら夫婦も寄りを戻したようですね
紗莉の為もあるでしょうし武彦が初めて「みっともない姿」を見せて「愛してる」と言った姿ももしかしたら沙良には響いたのかもしれません


しかしやはり沙良の心には青年がいるわけです
それはもう生涯消えることはないものでしょう
沙良の言う「秘密の恋」がそうなのかもしれない・・・


監視カメラの向こうにいる沙良に向かって死の間際の青年は2話で紗莉に教わった笑顔を作る方法をやって見せます
青年は最後の最後まで沙良との笑顔で向き合っていたかったんでしょう
腹部は出血で赤く染まっています
あまりにも切なくて・・・悲しくてついにここでオレも男のくせに泣いちまいました・・・


その笑顔を思いだし自然と笑顔になる沙良
武彦と紗莉に呼ばれ2人の元へ歩み寄る沙良
ここで紗莉と一緒に沙良に向かって手を振る武彦の姿が初めて見せるような温和な笑顔でした
この笑顔は紗莉の命だけでなく沙良も取り戻せたことからくる笑顔なのかなと僕は判断しました


家族3人でみかん色に染まった美しい夕日を眺める
画面が引きになると青年が調合した香水(フレグランス)の瓶がズームUP
最後は沙良と青年が出会うきっかけとなった「僕のハートを差し上げます」という掲示板の書き込みが画面いっぱい表示されこの近年屈指の素晴らしいドラマは幕を閉じました

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解釈が難解な作品が多いと言われる野島伸司先生の作品だけあって、いろいろ難しく考えさせられるシーンも多く、特に青年が命を捨ててもそれは「自殺」ではないと言う部分などは本当に理解が難しい部分でもあります
過去のストーリーの細部のセリフが後になって大きな意味を持って来たりと、本当にすべてのシーン、1つ1つのセリフさえ見逃せないドラマでもあります


堂本剛出演作品としてもこれまでのどの作品の中でも最高傑作と言えるドラマじゃなかったかなと個人的には思います
民法ドラマじゃないからこそ制作できたドラマとも言えるかもしれません


常にクールでポーカーフェイスを保っていた青年も紗莉同様心の中では葛藤があったでしょう
特に前回脳腫瘍の再検査でオペが可能になったと知った時弟に連絡を入れているわけです
この時点ではオペを受けない(死ぬ)ことは考えてなかったはずです
でなければ連絡する意味がありません
さらに言えば武彦や和久に言う意味もない話です
そもそもどうせ死ぬ気だったら再検査すら拒否するでしょう


だから青年は一度は生きようとしたんです
弟への電話では涙も流していました
あの涙は「生きられる」ことへの喜びの涙であると解釈するのが自然でしょう
だから青年は7話の時点ではまだ生きる意志があったはずです
しかし結局青年はどこかの段階でオペを受けない事を既に決めていたんでしょう
だから沙良に自分の口からは離さなかったしオペの日取りも決めようとしなかった・・・


見ててずっと歯がゆく思ったのは沙良が青年に自分の口から「お願い、生きて」と言えば青年も考えたんじゃないでしょうか
でも結局「生きるんだよ」とか「死んでほしくないんだよ」という言葉は雅子や和久の口経由でした
沙良が「生きて」と直接願えば青年もオペを受けたかもしれない
しかし自分が生きること=沙良との別れを意味するわけです
だから青年は永遠に覚めない沙良の夢の中で生きることを選んだのではないかと思います


そして沙良も同じことを一度は考えたわけです
衝撃のラストだった為に忘れ去られがちですが沙良も自らの命を絶とうとします
それによって沙良も青年の中で永遠に生きようとしたのかもしれません
ただ沙良は「あなたが私の夢の中に入って来て」という考えですから逆の立場になってしまいますが


愛する恋人の為に死ぬことで、その恋人の心の中で生き続けたい・・・
まるで劇画のような発想とも言えますね
こんな時代だ・・・男たちの寿命は短い


それと、心臓移植手術を実施した後、心臓提供者(ドナー等)の生前の記憶が自身の記憶や夢の中で現れるという現象(記憶転移)が実際に報告されています
医学的に解明も実証もされてはいませんが、今回の青年やの行動はこのことまで考えたことじゃないかとも思うんですよ
沙良の中で生き続けるだけでなく、自分の死後も沙良に一番身近な存在であり続けるであろう紗莉に自分の記憶や性格等が反映されることまで期待したのかも・・・と


これが医学的に事実であれば、沙良も自分が死んで自分の心臓を紗莉に提供しようとしましたが、
そうなれば尚更紗莉と1つになれることで「メリット」と表現していいのかどうかわかりませんが、青年以上にそれは理想的なことかもしれない
おそらく推定年齢20代後半と思われる青年と紗莉は広末と紗莉以上に歳が離れています
それでも沙良の記憶が残った紗莉ならば大人になるにつれていつかは青年を愛する道に向かう可能性は十分にあるかもしれない
武彦は絶対に二人の結婚も交際も認めないでしょうが、そしたら駆け落ちしてでも2人は結ばれるかもしれない


青年の為に自ら死ぬことで青年の中に生き続ける事ができて、
そしてさらに自分の心臓を紗莉に移植することで紗莉の中でも生き続けて、
そして再び青年と愛し合える「輪廻転生」的な親子2世代に渡る愛が1人の男と繰り広げられる・・・
こんなドラマか続編作ったら・・・ヒットしますかね^^
ん~・・・ダメだな(笑)


このオレのアホみたいな妄想企画はともかく、得体の知れないドナーの性格や記憶が現れるくらいなら、沙良を愛し、そして自分も愛された「愛されるより、愛したい」カップルであった青年の記憶や性格が表れた方が沙良は嬉しいだろうし、それにより沙良の中では現世には存在しない青年の存在がより大きくなることでしょう


とは言っても、死者に一生心を奪われ続けることを沙良に強いるような形になってしまうのも事実
沙良にとってそれが本当に幸せならそれで良いですし、このドラマはそこまで描いたのかもしれない
でも人道的に考えれば死者にずっと思いを馳せながら生きることって辛いんじゃないかなと、ちょっぴり沙良に道場してしまう気持ちもあります


4Uマートはあんな事件を起こした後ではもう店を閉めるしかなかったかもしれません
強盗も捕まったのかどうかまで描かれず
和久は本当に離婚して都築と一緒になるのかどうか
そして何より沙良と武彦の関係はどうなっているのか
これらすべて「行間」として視聴者の解釈や想像にゆだねられる結果となりました
それでもある意味一貫としたテーマであった紗莉の命を救うという目的は果たしました


それにしても紗莉が死んでしまうんではないかとか、青年が生きる代わりに武彦がボッタクリバーの報復で刺されて死んでしまいそこで心臓提供することになるんじゃないかとかいろいろ考えたけど僕の予想は外れてばっかりでした(笑)
でもさすがに7話の流れとこの最終話(8話)の予告は紗莉が死んでしまうと思わせる「確信犯」でしょう(笑)


いつも叙情的で刹那的で常に切なさや救いのない世界など描かれ悲しい気持ちになる事も多いドラマでしたが、それでもいろいろ刺激や啓発を与えてくれ、セリフの1つ1つに重みや納得がこれほど多いドラマもめずらしいです
近年では類を見ないくらいの傑作だと個人的には思っています
BS波だけでなく地上波でも流してみては良いのではないかと思いました


感想は尽きないですがとにかく素晴らしいドラマだったと素直に敬服します
めったにドラマに出ない堂本剛ドラマだからこそ希少価値もありましたし、
他に歌も演奏も作曲もダンスも笑いもデザインも何でもできるマルチタレントではあるものの、
役者としての深みが大きく大きく増したドラマだったと思います
キンキファンなんで今後も堂本剛出演ドラマがあればいいなと期待します


そして奇しくもこのドラマのクランクアップ後に夫・辻仁成との離婚を発表することになった主演の中山美穂
彼女も今後はドラマ出演が増えるかもしれませんね
今度はもっと明るいテンションの高い役をやってみたら面白いなぁと思うんですがどうでしょうか


NHKさん素晴らしいドラマをありがとうございます
これからも良い作品を作り続けてください
一ドラマファンとして期待しています


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